実は「カブアンドの当選通知」と呼ばれているものには、少なくとも2種類あります。1つはSNSで話題になっている「勝手に抽選会」、もう1つは公式サイトで内容が確認できる「カブアンドスクラッチ【9月版】」です。この記事では、それぞれ何が公式サイトで確認できて、何が確認できないのかを分けたうえで、本物と偽物(なりすまし広告)を見分けるポイントまで解説します。
「勝手に抽選会」の通知とは?公式サイトの公開ページでは内容を確認できない企画
9月9日ごろから、SNS上に「カブアンドの勝手に抽選会で当選した」という投稿が見られるようになりました。利用者の報告によると、通知の流れは次のようなものです。
- カブアンドの公式LINEアカウントから通知が届く
- タップすると「勝手に抽選会」というページに遷移し、「🥇10万円 🥈3万円 🥉1万円」のような当せん額が表示される
- 「受け取りは本日23:59まで」といった期限つきの表示が出る
- 実際に受け取るには、電気・ガス・モバイルなど未契約のサービスへの申し込みが必要になる
ここで注意が必要なのは、私たちがカブアンド公式サイトの公開ページ(トップページ・サイトマップを含む)を確認した限りでは、「勝手に抽選会」という企画のページ自体を見つけることができなかった、という点です。ログインして初めて表示される会員限定ページである可能性はありますが、少なくとも一般公開されているページの範囲では、企画の実施期間・正式な景品条件・運営元の詳細を裏付ける記載を確認できませんでした。Yahoo!知恵袋にも「カブアンドのLINEでこのような通知が来たが、これはどういうことか」という同様の質問が複数寄せられており、同じ通知を受け取って戸惑っている利用者が一定数いることがうかがえます。
公式サイトで確認できる別の当せん企画「カブアンドスクラッチ【9月版】」
一方で、カブアンド公式サイト内には「カブアンドスクラッチ【9月版】」という企画ページが実際に存在し、次の内容が確認できます。
- 有効期限:2026年9月30日(開始日の記載は公式ページ上では確認できません)
- 参加にはカブアンドへのログインが必要で、「ライフ」というポイントを消費してスクラッチに挑戦する仕組み
- 「ライフ」はクイズやミッションのクリア、サービス利用などで獲得できる
- 絵柄が5つ揃うと「現金10万円または株引換券10万枚」、それ以外の組み合わせでも株引換券1〜1,000枚が付与される
- 「当せん金額の合計上限は10万円まで」「景品類の上限額の範囲内に制限される場合がある」との注意書きあり
- 「カブアンドでの株の受け取りにはサービス利用と株式の申込が必要です」と明記されている
「勝手に抽選会」と「カブアンドスクラッチ【9月版】」は、通知の見せ方も仕組みも別のもののようです。ただし共通しているのは、「当選・当せん」の表示が出たあとも、実際に何かを受け取るにはサービス利用や株式の申込といった別の手続きが必要という点です。ここが「当たった」という言葉だけを見た人にとって紛らわしく感じられる最大の理由と言えます。
実際に通知を受け取った人の投稿(X/2026年9月)。「当選」と表示されたあとにサービス登録があり、さらに抽選画面を経て株引換券だった、という流れが具体的に書かれています。
情弱なんで騙されました。
カブアンドから当選メール届く→開いたら現金10万円→サービス登録→抽選画面(?!?)→引換券…
詐欺やろ pic.twitter.com/avaJE7UOZ0— oCojo/おこじょ (@oCojo_0540) September 10, 2026
これって10万円が当たったって事で合ってる?
もちろん、サービスを申し込んだら、ってことはわかってるんだけど。#カブアンド pic.twitter.com/cGMfUhTaH1— しょーけんTV (@shoken_FP) September 9, 2026
※いずれも利用者個人の受け取り方であり、企画が詐欺であると確認されたものではありません。ただ「当選=現金がもらえる」と読める見せ方が、受け取る側の期待とズレていることは、この2件からもうかがえます。
結論:判断のポイントは「送り主」と「ログインして同じ表示が出るか」
「勝手に抽選会」のように公式サイトの公開ページで内容を裏付けられない企画については、これが公式のものか偽物かを一律に断定することはできません。ただし、次の2点を確認すれば、多くの場合は判断がつきます。
- ①通知の送り主が、カブアンドの公式LINEアカウント(または公式アプリ・登録済みの公式メールアドレス)かどうか
- ②カブアンドの公式サイト・公式アプリに自分でログインし直したとき、通知と同じ当選表示がマイページ上でも確認できるかどうか
この2点がどちらも満たされていれば、公式の企画である可能性が高いと考えられます。逆に、見覚えのないアカウントやSMS・広告経由で届いたもの、あるいは「未公開株を今すぐ購入できる」「投資すれば増える」といった勧誘を伴うものは、カブアンド公式が明言している案内(後述)と矛盾するため、偽物を疑ったほうがよいでしょう。
本物と偽物(なりすまし広告)の見分け方
- 通知の送り主は、カブアンドの公式LINEアカウント・公式アプリ・登録済みの公式メールアドレスか
- 公式サイト・公式アプリに自分でログインし直して、同じ当選表示がマイページ上に出てくるか
そのうえで、カブアンド公式は「詐欺被害対策チーム」というページを設け、次のように注意喚起しています。
「カブアンドを装った未公開株の詐欺的な勧誘行為にご注意ください」「当社以外の業者からの株式勧誘は一切行っておりません」。そして、株の取得方法についても「当社Webサイト上で、当社サービスを利用することで取得できる株引換券と交換する方法でのみ」可能であり、現金やクレジットカード決済による購入は一切できないと明記されています。
この公式の説明も踏まえると、追加で確認したいポイントは次のとおりです。
- 「未公開株を今すぐ現金・クレジットカードで購入できる」という案内は、公式の説明と矛盾するため偽物の可能性が極めて高い
- 電話・SNS・メールで直接「株を売ります」と勧誘してくる相手は、公式の窓口ではない
- 「近々上場して◯倍になる」といった、値上がりを保証するような文言があれば要注意
なお、前澤友作さん自身の名前・顔・声を無断で使った投資勧誘の偽広告(LINEグループへの誘導型)も別途出回っており、前澤さんは2025年8月にXで「それらは全て詐欺です」と完全に否定しています。カブアンドの当選通知とは別の手口ですが、著名人や会社の名前を装った偽広告は他にも確認されており、2026年8月には政府7府省庁がSNS運営各社に対策強化を要請する事態にもなっています。同じ「なりすまし」型の詐欺広告については、堀江貴文さんのケース(AI投資Holvestiumの偽広告を検証した記事)でも詳しく解説しています。
「当選しました」という文言は、もともとは嬉しい知らせのはずなのに、詐欺広告があちこちに出回った結果、似た見た目のものが本物か偽物か、パッと見では区別がつかなくなってしまいました。だからこそ、受け取る側にできることは1つだけです。通知が届いたら、その場でボタンを押す前に「これはどこから届いたか」「ログインし直した先でも同じ表示が出るか」を一度だけ確かめる。それだけで、判断はぐっとしやすくなります。
もし偽物に個人情報・お金を渡してしまったら
公式を装った偽サイト・偽広告に個人情報や現金を渡してしまった場合は、次の窓口にすぐ相談してください。
- 追加の入金や個人情報の提供をこれ以上しない
- 入金に使った銀行・クレジットカード会社にすぐ連絡し、利用停止や振込停止の相談をする
- 消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話し、最寄りの消費生活センターに相談する
- 警察相談専用電話「#9110」、または最寄りの警察署に相談する
- カブアンド公式の「詐欺被害対策チーム」ページにある通報窓口(Googleフォーム)から、受け取った広告やURLの情報を提供する

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