この記事では、一文字屋和輔(一和)が現在何代目にあたるのか、当主は誰なのか、そして名物のあぶり餅は通販・お取り寄せができるのかを、出典をたどりながら整理しました。あわせて店頭での価格や持ち帰りの注意点、創業1000年の歴史や「食べるお守り」と呼ばれる由来まで、一和を丸ごと知りたい人向けにまとめています。2026年9月1日放送のテレビ朝日系「プラチナファミリー」で紹介される可能性も注目されていますが、放送の有無にかかわらず読める常設のまとめとして活用してください。
一文字屋和輔(一和)は何代目?当主は誰?
一方で、ギネス世界記録では2020年12月時点の情報として、長谷川奈生(なおみ)さんが「24代目の子孫」として運営に当たっていると記録されています。つまり出典によって「24代目」「25代目」と表記に揺れがあるのが実情で、どちらか一方が誤りというより、記録された時期や数え方の違いによるものと考えられます。この記事では実際の数字を断定せず、「創業家が25代にわたり継いできた店」という事実をベースにお伝えします。
はっきりしているのは、一和が長谷川家という一つの一族によって、途切れることなく千年以上も家業を受け継いできたという点です。あぶり餅を作るのは代々女性の仕事とされ、男衆が外で働き女衆が店を仕切るという伝統的な役割分担が、当主の代替わりを超えて守られ続けてきました。
通販・お取り寄せはできる?結論は「できません」
当主の長谷川奈生さんは「保存料なんか使いたいと思ったことない」と語っており、添加物で日持ちを延ばすという選択肢は最初から除外されています。千年変わらぬ味を守るためには、賞味期限を延ばさないことも一つの流儀というわけです。あぶり餅を味わいたい場合は、京都・今宮神社の門前まで足を運ぶ必要があります。
店頭での値段・持ち帰りの注意点
お持ち帰りをしたい場合の目安は以下の通りです。
名物「あぶり餅」とは?平安時代から変わらない製法
2. 焙煎した大豆を挽いたきな粉をまぶす
3. 竹串に刺して炭火で丁寧に炙る
4. 白味噌をベースにした甘めの味噌だれをたっぷりかける
外は香ばしく、中はもっちりとした食感が特徴です。1人前の串数が11本という奇数なのは、平安時代の陰陽道で奇数が「陽」の数字とされたことにちなんでおり、縁起の良さが込められているとされています。
なお当主によれば、かつては串に刺した餅を炙るだけで味噌だれはつけていなかったといいます。京都の食文化で白味噌が広まってから味噌だれが生まれ、江戸中期以降に庶民へ砂糖が普及したことで今のような甘みが加わったと考えられています。焼き方そのものは創業以来変わっていないそうです。
創業1000年の歴史—今宮神社と「食べるお守り」
祈願の際には竹が用いられ、餅が供えられました。長保2年(1000年)、そのお供え物(神饌)のお下がりを、初代の一文字和助(和輔)が参拝者に振る舞ったことが、あぶり餅の始まりと伝わっています。もう一つの由来説として、初代が京都北区にあった香隆寺(現在は廃寺)の名物「おかちん(勝餅)」を今宮神社に奉納し、そのお下がりを竹串に刺して焼いたことが起源ともいわれています。
疫病退散の祭事で奉納された餅のお下がりを食べる習慣から、あぶり餅は「食べれば病気や厄除けのご利益がある」と信じられ、参詣者に「食べるお守り」として親しまれてきました。
ここから先は伝承として語り継がれてきたエピソードで、確定した史実ではない点に留意が必要ですが、興味深いものばかりです。
・千利休:茶会であぶり餅を茶菓子として用いたという言い伝えが残っています。
・古典文学への言及:当主の談話として、『枕草子』や『源氏物語』の風景描写にも一和のあぶり餅が描かれているとのことです。
向かいの「かざりや」との違い—元祖はどちらか
かざりやは1637年(寛永14年)創業と一和より新しく、建物も約400年前のものです。また、かざりやは約200年前に家業が他家に移った経緯があるとされ、一族としての連続性という点では、長谷川家が代々受け継いできた一和が際立っているといえます。両者は元祖・本家を争う関係というより、江戸時代から約400年にわたり参道を挟んで並び立ってきた、いわば「兄弟店」のような存在といえるでしょう。
「神さんごとの家業」を千年続ける理由
まず、あぶり餅を作るのは代々女性の仕事とされ、男衆は外で働き女衆が店を仕切るという役割分担が守られてきました。また創業以来「お客様にお申し出いただいた皿の数で現金商売をする」という方式をとり、神社に寄り添う「ご奉仕」の姿勢を貫いてきたとされています。
店の地下には、平安時代から涌き続けるという直径約3メートルの井戸が残っており、千年以上受け継がれてきました。ただし衛生上の理由から、現在は飲食には使われていません。店舗自体も京都市の景観重要建造物第1号に認定されており、古い部分は約400年前(元禄年間)にさかのぼる町家造りとされています。
当主は「一つの品種だけで千年以上商売を続けられたのは奇跡。ご奉仕という理念があったからこそ続いた」と語っています。流行り廃りに流されることなく、あぶり餅一種に徹して千年を重ねてきたことこそが、一文字屋和輔(一和)という店の本質といえそうです。
一文字屋和輔(一和)は、長保2年(西暦1000年)の創業と伝わり、今宮神社の疫病除けの神事に寄り添いながら千年以上あぶり餅一種を提供し続けてきた老舗です。当主は長谷川家が代々務めており、「25代にわたり継承」と紹介される一方で、ギネス世界記録では2020年時点で「24代目の子孫」と記録されるなど、代数の表記には出典によって揺れがあります。断定はできませんが、途切れることなく一族で家業を受け継いできたという事実に変わりはありません。
あぶり餅は保存料不使用のため賞味期限が当日限りで、通販・お取り寄せは行われていません。味わうには京都・今宮神社の門前まで足を運ぶ必要がありますが、それこそが千年変わらぬ味を守り続けてきた証ともいえます。2026年9月1日放送の「プラチナファミリー」で紹介されるかどうかは分かりませんが、放送の有無にかかわらず、いつか京都を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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