「丸亀製麺のこどもうどん教室」「モスバーガーのハンバーガーづくり体験」「ミスドのお仕事体験教室」——SNSでこうした子ども向けの体験イベント広告を見かけて、「これって本物?申し込んで大丈夫?」と不安になった方も多いのではないでしょうか。
実はいま、大手飲食チェーンの名前やロゴを無断で使った「偽の体験イベント」詐欺サイトが相次いで確認されています。2026年に入ってから、丸亀製麺・ミスタードーナツ・山崎製パン・モスバーガーが立て続けに公式で注意喚起を出している状況です。
この記事では、①どのブランドが被害に遭っているのか(一覧)②詐欺の手口③本物と偽物の見分け方④もし申し込んでしまったときの対処法を、各社の公式発表をもとにまとめました。お子さんの体験イベントを探している方は、申し込む前にぜひ確認してください。
飲食チェーンを騙る偽「お仕事体験」詐欺サイトとは?
2026年に入り、子ども向けの「お仕事体験」「ものづくり体験」イベントを装った偽サイト・偽広告が複数の大手企業で確認されています。いずれも企業名やロゴを無断で使い、あたかも公式が主催しているかのように見せかけて参加者を募るのが特徴です。
現時点で各社が公式に注意喚起を出しているブランドは、以下のとおりです。
モスバーガーは公式X(旧Twitter)で「現在モスバーガーでは、全国でそのようなイベントを実施しておりません。広告をクリックしないようご注意ください」と呼びかけています。丸亀製麺も「偽サイトと当社は一切関係ございません」、ミスタードーナツも「弊社とは一切の関わりはございません」と、いずれも関与をはっきり否定しています。
つまり、SNSで流れてくる「○○の体験イベント」広告の多くは、企業とは無関係の第三者が作った偽物の可能性があるということです。被害ブランドは2月以降ほぼ毎月のように増えており、ここに載っていない企業でも同様の手口が今後出てくる可能性があります。
詐欺の手口|「予約」から個人情報・お金をだまし取る流れ
この手の偽イベントは、どれもよく似た流れで個人情報やお金をだまし取ろうとします。ミスタードーナツが公表した手口を例に、典型的なパターンを整理すると次のとおりです。
①SNS広告で偽サイトへ誘導
FacebookやInstagram、X などの広告で「子どもが○○を作れる体験イベント!」と表示し、リンクをクリックさせます。広告には企業のロゴや商品写真が無断で使われ、本物そっくりに作られています。
②「日程選択→予約」で安心させる
偽サイトでは店舗での開催日程を選び、予約手続きへと進ませます。「予約」という具体的な行動をとらせることで、本物だと信じ込ませるのが狙いです。
③LINEなど別の媒体へ誘導
予約手続きの途中で、LINEの友だち追加など「別の連絡手段」へ誘導されるのが大きな危険信号です。ミスタードーナツも「別媒体での連絡を促される仕組み」と説明しています。ここから先で個人情報の入力や連絡先の登録、金銭の支払いを求められ、被害につながります。
「予約」までは無料・簡単にさせて油断させ、LINEや外部サイトに移動させてから本性を現すのが共通パターンです。丸亀製麺も「個人情報や代金を詐取される恐れがある」と注意を呼びかけています。
本物と偽物の見分け方|申し込む前のチェックリスト
「うちの近くの店舗でやるなら参加させたい」と思ったときは、申し込む前に次の4点を確認してください。1つでも当てはまれば偽物の可能性が高いです。
- 公式サイト・公式SNSに同じイベントの告知があるかを必ず確認する(公式に載っていなければ偽物を疑う)
- LINE友だち追加や外部サイトへの誘導がある=危険信号。公式の体験イベントが個人LINEに誘導することはまずない
- URL(ドメイン)が公式と違う、不自然な英数字の羅列になっている
- 運営会社・問い合わせ先の表記がない、または日本語が不自然
いちばん確実なのは、広告から飛ぶのではなく、自分でブラウザに公式サイト名を打ち込んで開催情報を確認することです。各社とも「全国でそのようなイベントは実施していない」と明言しているため、公式の告知がなければ参加を見送るのが安全です。
私自身も詐欺広告を追って記事を書いていますが、この「子ども向け体験イベント」型は親心につけ込むのが本当に悪質だと感じます。「子どもが喜ぶなら」と冷静さを失いがちな場面ほど、ひと呼吸おいて公式を確認する——それだけで被害の多くは防げます。
もう予約・入力してしまったときの対処法
「気づかずに登録してしまった…」というときも、落ち着いて段階的に対応すれば被害を最小限にできます。入力した内容によって対処が変わります。
名前・住所・電話番号を入力した場合
不審なSMSや電話、メールが来ても応じないようにします。LINEを追加してしまった場合はブロック・通報し、やり取りは続けないでください。他サービスと同じパスワードを使い回していた場合は、念のため変更しておくと安心です。
クレジットカード番号・お金を支払った場合
すぐにカード会社へ連絡してカードの利用停止・再発行を依頼してください。不正利用の可能性を伝えれば、状況に応じて補償の相談もできます。振込をしてしまった場合は、振込先の金融機関と警察にも相談しましょう。
- 消費者ホットライン「188(いやや)」……最寄りの消費生活センターにつながる
- 警察相談専用電話「#9110」……詐欺被害の相談
- クレジットカード裏面のカード会社サポート窓口
なぜ今この「体験イベント詐欺」が増えているのか
理由のひとつは、「子ども向け」「無料・体験」というキーワードが親の警戒心を下げやすいことにあります。投資詐欺のように「儲かる」と煽るタイプと違い、「子どもに良い経験を」という善意につけ込むため、つい申し込んでしまいやすいのです。
また、丸亀製麺(2月)→ミスタードーナツ(3月)→山崎製パン(5月)→モスバーガー(6月)と、誰もが知る食品・飲食ブランドが次々と標的になっているのも特徴です。知名度の高い企業名ほど「本物だろう」と信じてもらいやすく、悪用されやすい構図があります。春休み・夏休みなど子ども向けイベントの需要が高まる時期に便乗している可能性もあり、今後も被害ブランドは増えていくとみられます。
まとめ|「体験イベント広告」は公式確認がいちばんの防御
- 丸亀製麺・ミスド・山崎製パン・モスバーガーなど、大手飲食チェーンを騙る偽「お仕事体験」詐欺サイトが2026年に相次いで確認されている
- 手口は偽広告→偽サイトで予約→LINE等へ誘導→個人情報・お金をだまし取るという流れ
- 見分け方は公式サイト・公式SNSにイベント告知があるか確認すること。LINE誘導は危険信号
- 申し込んでしまったら、カード会社への連絡や消費者ホットライン「188」へ相談を
SNSで流れてくる体験イベント広告は、クリックする前に「公式が告知しているか」をひと手間かけて確認するだけで、被害の多くを防げます。お子さんと安心して楽しむためにも、まずは公式情報をチェックする習慣をつけておきましょう。被害ブランドが増え次第、この記事も随時更新していきます。

コメント